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思いついたこと・感じたこと・気になったこと・どうでもいいこと。
 

 

 
加納朋子
「モノレールねこ」
荻原浩
「押入れのちよ」
「神様からひと言」

 

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「モノレールねこ」

連作じゃない純粋なる「短編集」って、加納さんとしては珍しいのではないだろうか? ちょっと新鮮。
加納さんの話は読んでいると、ほえほえーっと幸せになれるわけですが(どうしたらこんな雰囲気出せるんだろう……)、一番のお気に入りはやっぱり「バルタン最期の日」(笑)
ザリガニが主人公なわけです。ザリガニ視点で、その小さな家族一人ひとりの苦悩とか、心配かけちゃいけないからって言わない部分もザリガニ相手だと愚痴ってみたりするような。このバルタンがまたいいんだわ。いいヨ、バルタン。
表題作の「モノレールねこ」も、オチはなんとなくわかるんだけど、ほんわかして好き。あとは「ポトスの樹」かな。くそ親父なんだけど、彼には彼なりの哲学があって。わかったところで「でも、それってどうよ」とは思うけど(そうは言っても、子供助けようよ、みたいな)
「シンデレラの城」は、ミノさんが個人的に好きになれない(苦笑)
いい人なんだけど、いい人だけにタチ悪いと思うのー。

同じキャタクターの短編連作も好きだけれど、これはこれで面白かった。
ああ、どーでもいいけれど。「スペース」はいつになったら文庫になるのだっ。思い出したように東京創元社のサイトをチェックしているのに全然じゃん……(--;



「押入れのちよ」

ちよが可愛い。
たぶん、新聞の書評かなにかに紹介されていて、表紙とタイトルがすごく印象に残ってて、その後で某サイト様でタイトルをお見かけして、作者がわかったという(笑)(そして勝手に「やったー」とか喜んでました)
なので、荻原作品の中で一番読んでみたかったのがこの本であり、この話だったので、それが肩透かし(私好みじゃないの意)だったら寂しいなーと思っていたのですが、漠然と想像していた通りの話だったので、良かったなーと。連作にしちゃうとつまらなくなると思うので、これはこの一回だけの方がいいと思う。あったとしてもまた短い、なんてことのない話がいいな。
その他の話としては、「殺意のレシピ」がコントみたいで好き。よくあるパターンなんだけど、そのお約束な感じがつまらなくは思えなかったから。目には見えない攻防戦。「老猫」は、あの食事シーンを想像するとちと恐い。最後そうくるのか……。突き抜けちゃったなぁ(遠い目) こういう場合、終わり方は色々あると思うけど、イッちゃう方ですか! みたいな。じわ~っと気持ち悪い。あとは、「予期せぬ訪問者」 わかってるんだけど、なんか妙にドキドキしてしまったのが悔しい(笑) で、タイトルにある「予期せぬ」訪問者っていうのは、実は一番最後に来た訪問者の方だったんか! みたいな感じで、最後の最後に「そっちかYO!」とツッコミ入れさせられたので、これもまたよくある話なんだけど、畜生っ! と思いました(笑)




「神様からひと言」

どんな会議してんのかと思ったら、一気に脱力させられて、こう、すごいキッチリした都会的な空気から一気に庶民的な場所に連れてこられた感じで笑ってしまった、タマちゃんラーメン。
クレームって大変だよなー……と。そういう仕事はしたことないけれど、レジ係はお客さんからの苦言を受ける窓口立場みたいなもんだったので、すっげーヤなこと思い出して、「ああ、あん時泣いたなー」と、まだまだ青かった自分をふと思い出しました。可愛いねぇ、(たしか)当時22歳の私!(笑)
でも今思い出しても、めっちゃ腹立つんじゃー! あの親父あきらかに「暇つぶし」で「嫌がらせ」して面白がってて、背後から聞こえた奥さんの声に慌てて電話切りやがった(怒) そういう時にかぎって担当休みだし、副店長も外に出てて社員私しかおらんくて、しゃーないから名前と連絡先訊いておいて、折り返そうと思って相手に訊いても「後で教えてやらや」って鼻で笑いやがるし……(怨)
と、そんな超個人的な恨みつらみを思い出させるぐらい、リアルに「クレーム対応」やってる話だな、と(笑)
正直、主人公にとっての「神様」の存在は、物語にどこまで必要だったのかどうかわからないのですが、ヤクザの撃退シーンとか面白かったし、これはたしかにドラマで見たら楽しいだろうなと思う。「明石町」の雰囲気とか、絵的に映えるだろうなぁ(羽沢の身に、あの後一体なにがあったんだろう/笑)
由里ちゃんはもうちっといじっても良かったのではないかと思うけども、それは私個人があのキャラクターが好きだからでしょうか。

私は一体、おでんの何なんだろう……?
考えてみたけど、よくわかんない。自分の思う自分の存在と、他者から見る自分の存在って同じじゃないだろうから。考えてみれば、例え自分が居なくなったとしても世の中っていうのは回っていくんですよね、なんとかなっちゃう。最初はバタバタするけど、いつの間にかそれに慣れていく。それが当たり前になっていって、抜けた穴っていうのは小さくなって最後には穴のあった場所すらわかんなくなっちゃう。引っかき傷でも残せたら、多少なりとも穴のあった場所は記憶に残るのかもしれないけど、それがいい意味か悪い意味か。どっちにしたって「去る」側には関係ないっちゃーないのですが。
ただ「しょせん、そんなもんさ」っていうことであり、でも逆を言えば、だからこそ鍋から抜け出す意味だったり、調理法を変えてみるという発想の転換だったりもするわけで。
なんかこれだけ見ると、なんのこっちゃいって感じですが(笑)、最初はただのやる気ない兄ちゃんだったのが、知らないうちに成長してて、「あれ? いつの間にこんなええ男になったの?」って思って、シリーズものにおける主人公の成長はともかくとして、たった一冊の本の中で「大人」になっていく流れが自然すぎて全然気づかなくて、「おおお」みたいな。それに気づいた後半戦はなんだか初夏の夜の空気みたいに清涼で清々しく、全体的に「嬉しくなる」話でした。

つか、もっとあっさりした感想にしかならないと思ってたわりに、ぐだぐだになったな……。

 

 

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彩瀬あいり

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